ワープロを操作して遺言を入力した場合遺言書の筆者は誰か【最判平成14年9月24日】

事案の概要

  1. 亡甲野太郎は、財産全部を妻である上告人に相続させる旨の本件遺言をした。
  2. 本件遺言書の記載は、表題、本文、作成年月日並びに遺言者である太郎の住所及び氏名から成るところ、そのうち、作成年月日である「平成十年十一月拾五日」の記載のうちの「拾五」の部分及び氏名は太郎が自筆で記載したが、その余の部分はワープロで印字されている。
  3. この印字部分は、上告人の子である丙野四郎の妻丙野夏子が、市販の遺言書の書き方の文例を参照し、ワープロを操作して、その文例にある遺言者と妻の氏名を甲野太郎及び甲野花子に置き換え、そのほかは文例のまま入力し、印字したものである。
  4. 太郎は、本件遺言を秘密証書の方式によってすることとし、横浜地方法務局所属公証人和田啓一及び証人二人の前に本件遺言書を入れた封書を提出し、自己の遺言書である旨及び太郎自身がこれを筆記した旨述べたが、遺言書の筆者として丙野夏子の氏名及び住所を述べなかった。

争点

  1. 上記事案のようにワープロを操作して遺言を入力した場合遺言書の筆者は誰か

判旨

上記事案のようにワープロを操作して遺言を入力した場合遺言書の筆者は誰かについて

上記事実関係の下においては、本件遺言の内容を筆記した筆者は、ワープロを操作して本件遺言書の表題及び本文を入力し印字した丙野夏子であるというべきである。

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