封筒の封じ目にのみ押印がある自筆証書遺言は有効か【最判平成6年6月24日】

事案の概要

  1. 訴外亡甲野太郎(以下、「亡太郎」という。)は平成2年5月9日死亡し、その相続人は甲野春子、乙山夏子、甲野一郎、甲野二郎、丙川秋子、丁野冬子の6名である。
  2. 被告ら5名は、平成2年6月27日、前橋家庭裁判所に対し亡太郎作成の別紙記載内容の遺言書(以下、「本件遺言書」という。)について遺言書検認の申立をし(同裁判所平成2年(家)第×××号)、同裁判所は平成2年8月9日その検認の審判をした。
  3. 本件遺言書の全文、日附及び氏名は亡太郎の自書によるものであるが、右遺言書には押印がない。また、本件遺言書は封筒内に封じられており、その封筒裏面には亡太郎の氏名が自書されているほか、封筒の封じ目左右2ヶ所には同人の氏甲野の印影の押印がなされている。

争点

  1. 封筒の封じ目にのみ押印がある自筆証書遺言は有効か

判旨

封筒の封じ目にのみ押印がある自筆証書遺言は有効かについて

 遺言書本文の入れられた封筒の封じ目にされた押印をもって民法968条1項の押印の要件に欠けるところはないとした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。

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