自筆証書遺言の作成日に誤記があっても有効か【最判昭和52年11月21日】

事案の概要

  1. 原告宏一及び被告加代子が訴外亡服部盛夫の嫡出子である
  2. 右盛夫は昭和四八年一〇月二一日死亡したが、昭和四九年二月四日横浜家庭裁判所川崎支部において検認された本件遺言書が存在しており、本件遺言書の中で被告佐藤が遺言執行者に指定されている
  3. 戸籍簿上原告俊彦の父は盛夫、母は森田昭との記載がある
  4. 本件遺言書には、
      一 川崎市○○○にある土地建物と○○にある建物、預金、有価証券及び一切の動産を長女加代子に贈与する。
      二 長女加代子は弁護士佐藤文夫氏と相談し長男宏一に遺留分に相当するものを分与するものとする。
      三 戸籍上俊彦が私の弐男になつているが森田幸子の私生児であるから分与するには及ばない。
     弁護士佐藤文夫を遺言執行者に指定する。
     この遺言書は全文私が書き氏名を自署し印をおした。
     昭和二十八年八月二十七日
     川崎市○○×、×××ノ×
     服部盛夫
     と記載され、服部盛夫の名下に印が押捺されている。
  5. 本件遺言書の作成日附として記載されている「昭和二十八年」は「昭和四十八年」の書き損じである

争点

  1. 自筆証書遺言の作成日に誤記があっても有効か

判旨

自筆証書遺言の作成日に誤記があっても有効かについて

 自筆遺言証書に記載された日付が真実の作成日付と相違しても、その誤記であること及び真実の作成の日が遺言証書の記載その他から容易に判明する場合には、右日付の誤りは遺言を無効ならしめるものではない。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする