特別縁故者の申立て後に相続が生じた場合に承継されるか【大阪高決平成4年6月5日】

事案の概要

  1. 申立人井出、同古田はいずれも、被相続人との間に民法958条の3の特別縁故関係があったとして相続財産の分与を求めた。
  2. 亡西川忠は同旨の申立てをしたのち死亡し、その相続人西川両名が手続を承継した。

争点

  1. 特別縁故者の申立て後に相続が生じた場合に承継されるか

判旨

特別縁故者の申立て後に相続が生じた場合に承継されるかについて

 特別縁故者の地位は、その者と被相続人との個人的な関係に基づくもので、財産分与の申立てをするか否かはその者に意思に委ねられていて、その意味で一身専属性の強い地位であるから、特別縁故者であったと考えられる者が分与の申立てをすることなく死亡したときは、その相続人がその地位を承継したとして分与の申立てをすることはできないと解すべきである。しかしながら、その者が一旦分与の申立てをすれば、相続財産の分与を受けることが現実的に期待できる地位を得ることになり、その地位は財産的性格を持つものであるから、その後その者が死亡した場合、分与の申立人たる地位は相続性を帯び、その相続人はその地位を承継するものと解するのが相当である。

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