広島高岡山支決平成17年4月11日

被相続人の公正証書遺言の「相続させる」旨の記載は、遺贈の趣旨であるとは解されないのであるが、特定物を相続させる旨の遺言により、当該特定物は、被相続人の死亡と同時に当該相続人に移転しており、現実の遺産分割は、残された遺産についてのみ行われることになるのであるから、それは、あたかも特定遺贈があって、当該特定物が遺産から逸出し、残された遺産について遺産分割が行われることになる場合と状況が類似しているといえる。したがって、本件のような「相続させる」趣旨の遺言による特定の遺産承継についても、民法903条1項の類推適用により、特別受益の持戻しと同様の処理をすべきであると解される。

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